- ずいぶん間が空いてしまいましたがシリーズ4作目。
- 「a.『ローラ殺人事件』の主題曲である『ローラ』をメインに据えた、b.映画館の上演前の時間、あるいは幕間の休憩時間に、劇場内で流れていたら似合うであろう、c.おだやかで、ロマンティックで、ひたすら甘美な楽曲ばかりを集めて並べたコンピレイション」というコンセプト。
- ジャック・ケルアック「アメリカの俳句」でギョッと覚醒して、イザベル・オーブレ「いっしょに眠る」~クロード・ヌーガロ「セント・トーマス」のところでまたハッと目覚めるぐらいで、あとは意識がフォーカスしない微睡んでいるような感覚。
- 「あまりにも穏やかな前半の流れに、選曲者自らも睡魔に捉われていた」というコンピレーションの意図のとおりなのかも。「気がつけばあなたはこの安物の香水に日がな一日、ただ浸っている」というところまではいきませんが。
- 「『セント・トーマス』ほどの有名曲が、民謡や伝承曲ではなく、ひとりの音楽家によって作曲されたメロディだという事実。たとえばデューク・エリントンの『C jam blues』とか、そのようなシンプルな曲にも作者が存在するということ」という感慨に強く共感。
- アンケート特集「わたしの好きな恋愛の映画」も面白い読み物ですが、マレーネ・ディートリッヒと駆け出しのバート・バカラックの親密な関係も非常に興味深い(初対面の時点で56歳と29歳)。全く知らなかった。
- 仲間内の良い雰囲気の男性を起用したようですが、このジャケットは成功しているんだろうか。