ニック・ヤップ「世界を変えた100日-写真がとらえた歴史の瞬間」

世界を変えた100日

  • 図書館活用。マルゲリータ・ジャコーザ/ロベルト・モッタデリ/ジャンニ・モレッリ「世界の特別な一日-未来に残したい100の報道写真」と重複しているものも多いものの、こちらの方が生々しさあり。
  • エミリー・デイヴィソンの抗議(1913年6月のエプソム・ダービーで競争馬の前に飛び出て重傷、4日後に死亡)の瞬間の写真は初めて見ましたが衝撃的。
  • 常識なのかもしれませんがアルメニア人虐殺も初めて知りました。ショッキングな写真。
  • ポル・ポトの本名がサロット・サルでフランス留学中につけられたあだ名「政治家になりそうな人(Politique Poentielle)」を縮めたのがポル・ポト、というのも知らなかった。
  • 印パ分離独立の際の写真「1946年コルカタのチトプール通り。両教徒の死体をついばむハゲワシ」も凄い。
  • 132頁の「1940年、ドイツ軍に投降するフランス戦車隊の兵士」に写っている戦車はたぶんルノーB1bis。
  • 最後の天然痘患者(ソマリアの青年アリ・マオウ・マーリン(1977年10月))の写真があるというのも驚きでした。

「選択12月号」

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  • メモ
  • トランプ「刑事訴追」の行方-前大統領「収監」の日は来るか
  • 共和党は「貧者」が支持層に-富裕層・高学歴「離反」の痛撃
  • 米英の「特別な関係」は終焉へ-バイデンが英国を許さぬ「二つの理由」
  • コロナ「イタリア起源説」の真贋-ウィルス拡散の深まる謎
  • 荒れる「紅海」中東の加熱地帯に-米中露も加わって「利権争奪戦」
  • 文在寅「対日融和」のまやかし-日韓「報復合戦」再燃の懸念
  • アリババを食い殺す中国共産党-成長企業「国家管理」で経済自沈へ
  • 菅政権で進む「公安国家」化-首相の「右腕」杉田官房副長官の本性
  • 菅政権に舞い散る「安倍桜」-解散とポスト菅を巡る「謀略戦」
  • 政界スキャン(430)絶頂・二階俊博が描く「菅再選」戦略
  • 自民党派閥「離合集散」の蠢動-「ポスト菅」政局の波乱要因に
  • 米株式市場で新規上場「急増」の危うさ-実体経済と逆行「株高」のカラク
  • 菅政権「脱炭素2050」の欺瞞-原発「新増設」への策動
  • 楽天携帯事業が早くも「討死」-菅に見捨てられた三木谷の哀れ
  • 急増「敵対的TOB」で稼ぐ輩ども-攻防戦の「助っ人商売」が活況に
  • コロナワクチンは本当に安全か-「副反応」への深まる懸念
  • 国の「馬毛島買収」未だ終わらず-菅政権の知られざる「アキレス腱」
  • 日本のサンクチュアリ(555)コロナ感染「後遺症」-多発する「自己免疫異常」の怖さ

寺門和夫 「超・絶景宇宙写真-NASAベストフォトセレクション」

超・絶景宇宙写真─NASAベストフォトセレクション

  • 図書館活用。ピアーズ・ビゾニー「MOONSHOTS-宇宙探査50年をとらえた奇跡の記録写真」には感動しましたが、これはピンとこない。
  • 宇宙そのものにはあまり関心がないのかもしれない。カッシーニ探査機やハッブル宇宙望遠鏡で得られた天体の合成映像など、知識がないので面白がれない。

「レコード・コレクターズ1月号」

レコード・コレクターズ 2021年 1月号

  •  編集長交代後一発目の特集がRCサクセション。期待したい。
  • メモ
  • Hallelujah Chicken Run Band「Take One」
  • Ramón Veloz, Coralia Fernández, El Conjunto De Eduardo Saborit「Fiesta Cubana」
  • Various Artists「A Cellarful of Motown! vol.5」

ピアーズ・ビゾニー「MOONSHOTS-宇宙探査50年をとらえた奇跡の記録写真」

MOONSHOTS 宇宙探査50年をとらえた奇跡の記録写真

  • 図書館活用。渡部潤/岡本典明「138億光年宇宙の旅」はいまひとつピンときませんでしたが、これは見たかったものに近い。小山宙哉宇宙兄弟」の世界。
  • 宇宙探査とよりはほぼ全面的に月面探査の記録にフォーカス。アナログフィルムで人の手で撮ったという生々しさがデジタルスキャニングで高精細化されていて非常に見応えがある。
  • 宇宙飛行士の写真も良い。月面探査を終えたニール・アームストロングの笑顔の写真には心を揺さぶられるものがある。アポロ13の緊急事態の船内を捉えた写真もあり。
  • 意外なことに佐藤健寿が監修。どう関与したのかは全然書いていない。
  • スペースX等の民活で宇宙開発も新時代突入なんだろうか。ファルコン9の垂直着陸には度肝を抜かれた。ロマンとビジネスの融合。

ナショナルジオグラフィック編「いちばん美しい世界の絶景遺産」

いちばん美しい世界の絶景遺産 (ナショナルジオグラフィック)

  • 図書館活用。
  • 朝日新聞出版「今、行きたい!世界の絶景大事典1000」でも目を引かれたパムッカレ(トルコ)、プリトヴィッチェ湖群国立公園(クロアチア)の他、中国丹霞、ルウェンゾリ山地国立公園など、見所はあるものの、全体に、絶景というには場所のチョイスも写真のチョイスも微妙。
  • なんといっても驚嘆したのは梵浄山。メテオラを超えてる。

東浩紀「ゲンロン戦記-『知の観客』をつくる」

ゲンロン戦記 「知の観客」をつくる (中公新書ラクレ)

  • 批評家・東浩紀にはこれまで全く関心がなかったし、津田大介と関係の深い左翼アクティビストというイメージしかなかったのですが、新型コロナや学術会議等で意外にも中道でバランス感のあるツィートをしていて興味を持ちつつあったところに、非常に面白そうな新著が出たので発売前から予約購入。
  • 腹落ち感のある敗因分析と教訓に満ち、感情を揺さぶるような苦労話があり(代表辞任のくだりなど涙なくして読めなかった)、隅から隅まで異様に面白く、最後の最後の謝辞でホロッとさせる。感動した。
  • 単なる中小企業経営の苦労話を超えて、やりたいことの視線の高さ・ヴィジョンの明確さと現実的なストラグルの落差、その落差をなんとかかんとか埋めていく過程が明晰に語られているところが最高。それ即ち「哲学は生きられねばならない。そして哲学が生きられるためには、だれかが哲学を生きているすがたをみせなければならない」ということ。真摯。
  • スケールを求めない、SNSの負の効果との戦いについては、「観光客の哲学の余白に(23)無料という病、あるいはシラスと柄谷行人について」も短いながら読み応えあり。
  • IKEAの棚のエピソードがギラついていますが、こういう局面は誰しも間違いなくある。
  • 「領収書を打ち込みフォルダをつくりながら考えていたのは、そのような『経営の身体』はデジタルの情報だけでは立ち上がりにくいということでした」というのも物凄くわかる。「紙に印刷し、目に見えるものとして棚に並べるのは、仕事があることを思い出させ続けるため」、「全体が身体的に把握しやすい」、ペーパーレスの限界とはまさにそういうことだよなと痛感。
  • 「おまえは自分の人生を取るのか福島の問題を取るのか、どっちかに決めろという問いかけでした。そういう戦術は『論争』に勝利するにはいいでしょうが、あまり世の中のためになるとは思えません」というのもめちゃくちゃ分かる。議論の設定が間違っていはないけどおかしいことはよくある。
  • 刺激はされたものの我が身を振り返ると落ち込みそう。でも最高でした。