伊丹十三 「ヨーロッパ退屈日記」

ヨーロッパ退屈日記 (新潮文庫)

  • 何で読もうと思ったのか、悲しいかなつい先日のことがもう思い出せない。山口瞳繋がりだったか美食エッセイ繋がりだったか、多分そんなところ。それとも書店で見かけたんだったか。
  • 伊丹十三=映画監督として認識している世代ですが、その前のハイブロウな文化人時代の幕開けを告げる初エッセイ集。
  • 英会話に苦手意識がある者として、劣等意識に塩を塗りこまれた気分。外国生活におけるホーム・シックに関する警句にもドキッとさせられました。
  • 古典音楽コンプレックス克服記は瑞々しくて真摯で感動的でした。関川夏央のあとがきもリアルタイムでの衝撃と時を経た上での評価が綺麗にまとまっていて素晴らしかった。
  • 本書は取り敢えずの入門編。次は真のターゲット「女たちよ!」であります。