半藤一利・保阪正康 「昭和の名将と愚将」

昭和の名将と愚将 (文春新書 618)

  • 最初から最後まで2人の対談だけで、ほぼ各省の扉の肖像写真しか映像資料もなく、いかにもイージーな新書商売ではありますが、入り口としては良いかもしれません。
  • とは言いつつも、もう少し読み応えがないと、永田鉄山山下奉文などどの辺りが名将かすらわかりません。ウィキペディアの関連人物の項でも読んでいた方がマシというレヴェル。
  • 小沢治三郎の弁「自分に開戦の責任はない。ただただ、全力を挙げて戦った。しかし敗戦の責任が私にはある。だから、国民に対して申し訳ないという気持ちはあるが、死ぬほどのことはない。だから、私は生き残る」というのは格好良過ぎてゾクッときました。
  • 草地貞吾が死去した時(平成12年11月)に瀬島龍三が電話してきて「何か資料などがありましたら、私の方でしかるべく大切に管理します」と言ったという逸話にはあまりのいやらしさにゾワッときました。