The Beach Boys 「The Pet Sounds Sessions」

ペット・サウンズ・セッションズ

  • いつ読もうかとジム・フジーリ「ペット・サウンズ」を眺めていた時に、そう言えば10年ぐらい前(「ペット・サウンズ」発売30周年)に4枚組ボックスが出てたよなと思い出し、調べてみると去年再プレスされていることを発見。アマゾンでは品切れでしたが、楽天で入手できました。
  • ちょっと邦訳が雑なのが気になりますが、ブックレットが非常に充実していて読み応えがあります。
  • 同じくベーシストのキャロル・ケイの写真が凄いインパクト。時代を感じさせる尖ったサングラスに出っ歯。キャロル・ケイの一般的な知名度が低かった理由も示されていて、曰く「私はスタジオワークで生計を立てるために“恥を忍んで”ロックン・ロールをやっている元ジャズ・プレイヤーという尊大な自意識を持っていたわ。私はL.A.の伝説的なミュージシャンたちのバックでギターを弾いてきたわ。そしてそういう活動をしない時には名前を隠して演奏してたの」だそうです。
  • ライル・リッツとラリー・ネクテルが、発売された「ペット・サウンズ」を購入してブライアン・ウィルソンにサインしてもらった(「普段は決してないことなんだが」)というエピソードが微笑ましくて好きです。
  • 山下達郎が出演して「ペット・サウンズ」について喋りまくったFM番組の話もどこかで書いていたと思うのですが、今更ながらにとても聴きたい。どこかで音源が拾えないものか。再プレスの際に日本盤特典で付けてくれれば良かったのに(今ならiTunes無料ダウンロードカードとか)。
  • 肝心の音源については、所謂「ウォール・オブ・サウンド」だったところが、ステレオ・ミックスでスッキリと聴き易くなっていて素晴らしいです。各種音源で更に細かいところまで聴けるのも良いのですが、どちらかと言えば、スタジオの録音手順がドキュメント風に録音されているトラックが興味深かったです。
  • マーヴィン・ゲイ「ミッドナイト・ラヴ〜レガシー・エディション」における「セクシャル・ヒーリング」別テイク・各種ミックスは3桁回数超える勢いで未だに聴いていますが、こちらは数回でもういいやという感じ。当たり前ですが、やはりオリジナル作品への思い入れに尽きます。
  • それほど「ペット・サウンズ」が好きではないという事実をお金と時間をかけて再確認する結果になってしまいました。