- 「レゲエ・チルアウト」ボックスに引き続き、トロージャンの3枚組ボックス、ロックステディ篇。こちらはターゲットとなる年代や音楽性が絞れているため、実に良い感じで聴き続けられます。
- 逆に言うと、この手のコンピレーションは「何を聴いても同じ」ということになってしまうのですが、内袋に印刷されたライナーと山口‘Gucci’佳宏 「スカ・ディスク・ガイド−400 Fabulous Discs From Jamaican Oldies Music」を片手に1曲づつ掘り下げると更に深く楽しめます。
- 例えば、ジャスティン・ハインズ&ザ・ドミノズ。何となく聴き流していましたが、「このジャスティン・ハインズの声も、ジャマイカの宝のひとつ」、「コーラス・ワークならぬラフなハモり」と言われると味わいのポイントが掴めてグッと良い感じ。
- 例えばザ・ゲイラッズ。「プロ然とした佇まいのシートンには、音楽人としての品の良さ、きめ細やかさを感じる(後略)」との説明を目にすると、何となく端正な雰囲気が感じられます。
- 「トゥー・サー、ウィズ・ラヴ」は長い間ドーン・ペンがオリジナルだと思っていましたが、映画「いつも心に太陽を」の主題歌(ルル)のカヴァーでした。
- アルトン・エリス「ロックステディ」やザ・ユニークス「ピープル・ロックステディ」といったクラシックは当然素晴らしいですが、ザ・メロディアンズ「スウィング・アンド・ダイン」、ジョニー&ザ・アトラクションズ「ヤング・ウィングズ・キャン・フライ」辺りのいかにもロック・ステディというまったりした感じがツボ。
- デルロイ・ウィルソン「ワンス・アポン・ア・タイム」はマーヴィン・ゲイ&タミー・テレルのカヴァーで中々良い感じ。意外にハマったのはトミー・マクックによる「いそしぎ」のカヴァー。妙に良い。
- デリック・ハリオットは収録されていた4曲(「ザ・ルーザー」、「ドゥ・アイ・ウォリー」、「ウォーク・ザ・ストリーツ」、「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」)全て良った。調べてみると自ら歌えるプロデューサーといった感じの人のようですが、味のあるファルセットです(アフロがデカい)。
- パット・ケリー「サムバディーズ・ベイビー」がジンワリ泣ける素晴らしさで個人的ベスト・トラック。
- 1966年のジャマイカと異なってハッキリしない感じではありましたが、今年の夏も終わっていきます。次は「ソウルフル・レゲエ」ボックス。