ロバート・ウェストール 「ブラッカムの爆撃機」

ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊/ぼくを作ったもの

  • アーシュラ・K・ル=グウィンゲド戦記」を読んだ頃に、本作の存在を知ったのですが、その時には購入にまでは到らず。先般、アマゾンで何かを購入する際に送料を無料にするための「下駄」として抱き合わせ購入しておいたところ。
  • 瀧音能之「古事記日本書紀−神々と古代史の謎を解く」が消耗戦のような読書になってしまったので、心機一転、宮崎駿の解説漫画付き児童文学に手が伸びました。
  • 他の作品を読んだことはありませんが、「ボブの作品には、ふたつの流れがあった。ひとつは現実的でリアルな物語で、第二次世界大戦が背景になっているものが多い。もうひとつは『怖い』物語で、超自然的な存在や現象を扱っている」とのことで、典型的なスタイルと考えて良いのでしょう。
  • 児童文学と呼ぶには渋すぎる作品ですが、読み易さと読み応えが適度なバランスで、堪能いたしました。
  • 宮崎駿の解説漫画は、ロバート・ウェストール作品(と飛行機)への愛情に満ちていて、作品世界を理解する助けにもなるのですが、イメージが固定されるのは痛し痒し。
  • 宮崎駿とロバート・ウェストールの風貌がそっくりで感心しました。白髪と髭と眼鏡を除いたら全然似ていないのかもしれませんが。
  • リンディ・マッキネル「ロバート・ウェストールの生涯」を読むと、息子を亡くしたことをきっかけとして、離婚(後に奥さんは自殺)、発病、退職(教師が本業だった)と、割りに不幸な晩年を過ごしたようで、切ないものがあります。