2010-02-12 アラン・ムーア/デヴィッド・ロイド 「Vフォー・ヴェンデッタ」 本 アラン・ムーア/ブライアン・ボランド 「バットマン:キリングジョーク完全版」に続いてアラン・ムーア。「Vフォー・ヴェンデッタ」。 効果音やソートバルーンを排し、キャプションも極力抑えた語り口は、デヴィッド・ロイドの画風と相まってかなりコッテリ風味。歯応えがありました。 他方で、自由を守るためファシズムと戦うヒーローというのは、個人的な好みからするとややナイーヴに過ぎる世界。アラン・ムーア本人も「全面核戦争の瀬戸際まで行った結果、イギリスがファシズムに支配されるという展開も、今にして見ればあまりにメロドラマ的で、そもそもがナイーブ過ぎる」と述べていますが、若書きという印象は拭えません。 ガイ・フォークス(及び11月5日のガイ・フォークス・ナイト)が身近な存在であれば感じ方も少し違ったかもしれません。