トルーマン・カポーティ 「誕生日の子どもたち」

誕生日の子どもたち (文春文庫)

  • 地震で崩れた本の山を片付けているときに、もう1冊未読のカポーティ作品(というか文春の商売っ気が丸出しの村上春樹訳のアンソロジー)が出てきました。いつ購入したのかも思い出せませんが、村上春樹訳の「無頭の鷹」が読みたかったのであろうと思います。
  • 「クリスマスの思い出」は読んだ記憶があるけど、「夜の樹」だったかちくま文庫の短編集だったかと調べてみた結果、何のことはない「ティファニーで朝食を」に収録されていました。
  • 「無頭の鷹」は「夜の樹」収録の川本三郎訳で読んだときよりは、時系列的な流れは第2章(本編)→第1章→第3章という構成ということが理解できる程度には、全体的な作品世界の雰囲気(「しかし失われてしまった世界のありようが、ヴィンセントの目にする心象風景の中に、見事に美しく妖しく描き込まれており、それがこの作品のすぐれて力強いポイントになっている」)は掴めましたが、あまりにエッジが効きすぎていて同調しきれない感じでした。