- エッジーで煌びやかなサルサではなく、よりアコースティックで原初的な、戦前ブルース的なるものを求めて聴き進んできたはずなのですが、ここにきて耳が反応するのがマンボだったりするため、ブレークスルーの予感が再び遠のき、迷子気味です。
- それでも、マンボの嚆矢・アンセルモ・サカーサス「Bフラット・マンボ」やベニー・モレーとペレス・プラード「ババラバティリ」など、モダンでグリッターで格好良いです。
- 昔聴いてよく理解でいなかったアルセニオ・ロドリゲスの「濃厚に黒っぽいサウンド」というニュアンスが、こうして一連の流れの中で聴くと感じられたのが嬉しかった。
- また、何度聴いても忘れてしまっていた「グァグァンコー(ワワンコー)」という音楽スタイル(の原型)については、エル・ビーベ・ビエーン「偉大な奥さんだった」のお陰で、もう忘れないと思います(ディープな雰囲気が格好良い上に曲中で「グァグァンコー」というコーラスが繰り返し入る)。
- マチート「アフロ・キューバン・ジャズ組曲」は初めて聴きましたが、ディジー・ガレスピーの一連の録音などに比べると、チャーリー・パーカーはあまりこの手の音楽にフィットしていないように感じました。ロス・ラッセル「バードは生きている−チャーリー・パーカーの栄光と苦難」を読むと、機を見るに敏なノーマン・グランツが思いついた短命な企画もの、というような書き方でしたが。
- まとめて何枚かコンピレーションを聴いてみましたが、スカ的に緩めの多幸感を味わうにはチャチャチャが良い感じのように思いました。そればっかり聴くと直ぐに飽きるのかもしれませんが。