- NHK−BSプレミアムで5月24日放送。ベン・アフレック監督第2作。2010年。
- 最新作「アルゴ」が大好評なベン・アフレック監督の前作ということで観てみました。原作はチャック・ホーガンの小説「強盗こそ、われらが宿命」。
- 「ヒート」の二番煎じとの批判については、「ヒート」を未見なのでその適否は良くわからないものの、抑制の効いた趣味の良さで隅々まで統一されていて、びっくりするほど好みな作品でした。
- ボストンの一角の荒れたネイバーフッドという舞台がクール。「ミスティック・リバー」も観てみたい。
- 札束と一緒に鞄から出てくるタンジェリン・オレンジの伏線まで入念に張ってあって感心します。また、服役中の父が別れ際に言った台詞(「I'll see you again - this side or the other」)が、映画の最後のモノローグにもなっている構成も、サラッと控えめな演出がとても効果的。
- 「それでも恋するバルセロナ」(2008年)で抜擢されたレベッカ・ホールがここでもチャーミング。良いキャスティングです。
- ベン・アフレックはもっと甘い顔だったという記憶があり、エンド・クレジットを見るまで主演していたとは(恥ずかしながら)気がつきませんでした。
- 編集でかなりカットされているようですが、ダグの業の深さのようなものをもう少ししっかりと描けていたらなお良かったかも知れません。更に欲を言えば、フローリー捜査官役のジョン・ハムにもよりインパクトが欲しかった。
- 監督ベン・アフレック侮り難し。「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(2007年)、「アルゴ」(2012年)も機会があれば観たい。「ヒート」(1995年)も機会があれば。