「ボーン・スプレマシー」

ボーン・スプレマシー [Blu-ray]

  • 原作はロバート・ラドラム「殺戮のオデッセイ(The Bourne Supremacy)」(1986年)。前作同様、原作というよりは原案という程度である模様。
  • グラグラに揺れるカメラワークで臨場感を演出する手法を流行らせた作品とのことですが、実際に観てみると揺れすぎで何が何だかよく分からない、ということも多々あり。
  • 前作ヒロインが開始15分で殺されるシナリオも、それでもしっかり出演するフランカ・ポテンテも好印象。
  • AとBが電話で話しつつ、AからはBが見えているのに、BからはAが見えていないというシチュエーションを、ベルリン(「She's standing right next to you」)のシーンを振りにして、ラストのラングレー(「Get some rest, Pam. You look tired」)で回収する仕掛けも綺麗に決まっています。
  • 関係ありませんが、「ザ・タウン」では、見えていない方が、お互いに見えていないという思い込みの上で会話にメッセージを込める(「It'll be just like one of my sunny days」)ところを、もう一方はしっかり見ているという、同種だけれど更に捻ったシチュエーションで大変に揺さぶられました。
  • 罠ではないかとご注進に及んだ部下ダニーをアボットが殺害するシーン、および、アボットとグレツコフの電話〜ボーンとの対面のシーンは、終始ストイックなこのシリーズにあって、ジャンル・フォーミュラにはまっている感があり、やや残念な気がします。