高野秀行「謎の独立国家ソマリランド-そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」

謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア (集英社文庫)

  • 高野秀行角幡唯介「地図のない場所で眠りたい」でも主要作品としてフィーチャーされていた高野秀行の代表作。曰く「幻獣ムベンベを追え」が「所詮学生の探検ごっこに過ぎない」と批評された24年後にアフリカ専門家を唸らせ、雪辱を果たした一作。
  • 「なんで、あんなに読ませるんですかね」(角幡唯介)、一切中だるみするところがない(野村進)、と各方面から大絶賛ですが、個人的に高野秀行著作のメリハリのなさが不得手で、プントランド辺りから失速、読了まで大苦戦。ソマリの未知の歴史や文化について、なるほどと思う部分は多々あるのですが、コンテンツに比して文章が長い。
  • うら若き豪腕女性ジャーナリスト・ハムディが写真も含めて鮮烈な印象。今すぐには手が出ませんが、続編「恋するソマリア」で更にフィーチャーされているらしい。
  • 高野秀行角幡唯介「地図のない場所で眠りたい」からの流れでは、あとは、角幡唯介「アグルーカの行方-129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極」とデイヴィッド・グラン「ロスト・シティZ」。それと角幡唯介「極夜行」の文庫化待ち。