- NHK−BSで3月に放送。1950年。アカデミー作品賞、監督賞、脚本賞。
- 怖くて、えげつなくて、女性不振に陥りそう。こんな脚本を書くなんて正気の沙汰ではありません。ジョセフ・マンキーウィッツは演劇ではなく最初から映画界の人のようですが、「ハリウッド・バビロン」的な実体験に基づいているのでしょうか。
- あっちに揺れ、こっちに振れした挙げ句、最後は幸せな人妻という元の位置に納まってのうのうとしているカレンが不快に感じられ、それに比べればキャリアの絶頂で喪失の恐怖におののく大女優マーゴ・チャニングや、成功を手に入れんとする強力な野心で驀進するイヴ・ハリントンの方が共感を抱けます。
- とはいえ、マーゴ役のベティ・デイヴィスは強烈。「シートベルトを締めて、今夜は荒れるわよ(Fasten your seatbelts, it's going to be a bumpy night!)」は身震いする怖さ。
- イヴ役のアン・バクスターは、建築家フランク・ロイド・ライトの孫娘。1971年には舞台版でマーゴ役を演じたとのこと。
- 売り出し中の若手女優役で出てくるマリリン・モンローがとても綺麗。
- 面白くて見応えがありましたが、嫌なものを見た気分は拭いきれません。