2018-01-01から1年間の記事一覧

高野秀行「ワセダ三畳青春記」

貧乏長屋の珍談奇談としての趣が強く、青春記としての深度に物足りなさ。 椎名誠「哀愁の街に霧が降るのだ」や藤子不二雄A「まんが道」の世界を期待するが故にこういう感想になるのかもしれない。

選択9月号

メモ 中国新疆「百万人」拷問収容所の狂気-残忍きわまるウイグル族「弾圧・浄化」 文在寅政権「急失速」の必然-左派大統領は今や「四面楚歌」に 中国「環境規制強化」の衝撃-日本企業を襲う「摘発・厳罰」の嵐 習近平「日中関係改善」の底意-米中貿易戦…

「ダウン・バイ・ロー」

NHK−BSプレミアムで7月14日放送。ジム・ジャームッシュ監督。1986年。 「ストレンジャー・ザン・パラダイス」と双子のような作品だという記憶でしたが、今観ると全然違う。影像はシャープだし、カメラは動くし。何より物語がしっかりしていて、…

「ストレンジャー・ザン・パラダイス」

NHK−BSプレミアムで7月7日放送。ジム・ジャームッシュ監督。1984年。 これはもう懐かしい。中森明夫「東京トンガリキッズ」。 スクリーミン・ジェイ・ホーキンズ「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー」が強烈ですが、改めて観るとジョン・ルー…

山里亮太 「天才はあきらめた」

若林正恭「完全版・社会人大学人見知り学部卒業見込」に近い世界を想像して購入したのですが、当然ながら全く別の世界。 戦略に拘ったり激しく狭量になったりという点を露悪的に書いていますが、要するに野心家のサクセスストーリー。 キングコングや千鳥の…

佐野洋子 「役にたたない日々」

ふと目にしたNHK「ヨーコさんの言葉」で、ガン再発で余命2年を宣告されてその足でジャガーを買いに行く件が紹介されていて興味をもったもの。 「二年と云われたら十数年私を苦しめたウツ病がほとんど消えた」「死ぬとわかるのは、自由の獲得と同じだと思…

「ゼロ・ダーク・サーティ」

NHK−BSプレミアムで6月9日放送。キャスリン・ビグロー監督。2012年。 いかにも事実といったリアリティは感じさせますが、プロバガンダの意図も含めて事実かどうかは検証不能で、モヤッとします。 157分という長さを感じさせるのはテンポの悪さ…

団鬼六 「真剣師・小池重明」

食い足りない。題材ほどに読み物として面白くない。

「アメリカン・スナイパー」

NHK−BSプレミアムで4月30日放送。クリント・イーストウッド監督。2014年。 得も言われぬ微妙な感興が催され、モソモソと各種のレヴューを覗いてみたところ、菊地成孔の長文レヴューに腹落ち感あり。曰く、 「とうとう出ちゃった痛快イラク西部劇…

「レコード・コレクターズ9月号」

メモ Various Artists 「Deserie - Doo Wop Nuggets Vol.1」 Various Artists 「Your Tender Lips - Doo Wop Nuggets Vol.2」 Various Artists 「That's My Desire - Doo Wop Nuggets Vol.3」 Various Artists 「Northern Songs: The Continuing Story Of Th…

原尞 「愚か者死すべし」

沢崎シリーズ第4作。著者曰く第2期の新シリーズの第1作。 政治装置なども組み込んで構えを大きくとっているものの、元パートナー渡辺・新宿署錦織警部・清和会橋爪の件が精算されたことにより、重層的な魅力は低減。 あとは14年振りの最新刊「それまで…

「選択8月号」

メモ 米国を襲う「トランプ農業恐慌」−通商戦争と移民排除の重い代償 オーストリアが「欧州右傾化」の主役に−若き首相の「移民制限」に各国が共感 「習近平独裁」に長老たちの反旗−一強指導部に批判噴出の「異常事態」 中国輸出産業界の「顔面蒼白」−貿易戦…

「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」

NHK−BSプレミアムで6月11日放送。スティーヴン・スピルバーグ監督。2002年。 監督・キャストにビッグネームが揃っていてこの緩さはなんだという感じ。縦軸となる父子関係も取って付けたような不自然さ。 1晩1000ドルのモデルの件は何かの伏…

池井戸潤 「下町ロケット−ガウディ計画」

シリーズ第3作「下町ロケット−ゴースト」の刊行にタイミングを合わせた文庫化でしょうか。 マンネリスレスレという気もしますが安定の池井戸潤クオリティ。満足。

原尞 「さらば長き眠り」

沢崎シリーズ第3作。 成人男性同士の友情が底流にあるところは大変好みなのですが、キャラクターの不必要な多さと濃淡の付け方に若干の違和感あり。 特に、元高校球児の依頼人・魚住彰よりも元建築家のホームレス枡田啓三の方がキャラクターや関係性にフッ…

「レコード・コレクターズ8月号」

メモ Tommy McClennan 「Bottle It Up and Go: Bluebird Years 1939-1940」 Various Artists 「African Scream Contest 2」 Beto Scala 「Beto Scala」

「恋におちて」

NHK−BSプレミアムで5月15日放送。ウール・グロスバード監督。1984年。 じっくりと細やかな描写や演技は今となっては新鮮ですが、びっくりするぐらい無内容。 プリクラ的なものが当時あったというのが興味深いですが、無邪気に持ち帰れずに手の中…

猫組長/西原理恵子 「猫組長と西原理恵子のネコノミクス宣言」

通常では手に取らない類いのアイテムですが、やまもといちろうが「私個人としても、学びが多かったし興味の尽きない内容」と推奨していたことを受けて購入。 西原理恵子と抱き合わせてSPA!で連載というアプローチである以上仕方がないのかもしれませんが…

「探偵はBARにいる」

BS朝日で6月2日放送。橋本一監督。2011年。 他愛もない映画ですが、北海道のアーバン・サイドを描いているというだけでグッと観入ってしまいます。 あのヤクザ役は高嶋正伸だったのか!という驚き。なかなかの怪演。

「レコード・コレクターズ7月号」

[rakuten:book:19172256:image] 充実したディスコ特集。YouTubeで音源をチェックしつつ、久々に時間をかけてディスクガイド等を堪能。 メモ George McCrae 「Rock Your Baby」 Shirley & Company 「Shame, Shame, Shame」 The Crown Heights Affair …

「スラップ・ショット」

NHK−BSプレミアムで5月30日放送。ジョージ・ロイ・ヒル監督。1977年。 ジョージ・ロイ・ヒル監督+ポール・ニューマン主演。「明日に向かって撃て!」(1969年)、「スティング」(1973年)のコンビ。 本作をカルト・クラシックたらしめ…

原尞 「私が殺した少女」

沢崎シリーズ第2作。直木賞受賞作。 和製チャンドラーらしからぬ直線的かつドライヴ感のあるストーリーライン。グイグイ引っ張っていくだけにラストはやや拍子抜け。 殺されかけた清和会・橋爪の件が浮いていますが、次作以降で回収される伏線なのだろうか。

「ジャズ大名」

NHK−BSプレミアムで5月22日放送。岡本喜八監督。1986年。 バカバカしくてチャーミングな小品。財津一郎は当然のことながら、古谷一行が望外に良い。 これで音楽が充実していれば和製「ブルース・ブラザース」(1980年)。惜しい。

「選択7月号」

メモ トランプ政権が米国有地「大量乱売」−環境保護は無視して「カネ儲け」 呪われた外務省「ロシア・スクール」−対露外交「崩壊」の無残な裏事情 安倍洋子が悩む「岸信夫」健康不安−「王朝」の継承に生じる誤算 米「社債バブル」という時限爆弾−日本も襲わ…

「刑事ジョン・ブック目撃者」

NHK−BSプレミアムで4月28日放送。ピーター・ウィアー監督。1985年。 アーミッシュのお母さんレイチェル=ケリー・マクギリス=「トップ・ガン」の女性教官。こんなにガッシリした体型の人でしたっけ?という感じ。 「目撃者」と言いながら息子サ…

Carlton And The Shoes 「This Heart Of Mine」

「菊地成孔の粋な夜電波」で紹介されていた「ギヴ・ミー・リトル・モア」にビリビリと感動したという、これもまたAMラジオからの発見。中古盤で入手。 カールトン・アンド・ザ・シューズ名義ですが、マニング3兄弟のうちドナルドとリンフォードは不参加で…

池澤夏樹 「世界文学を読みほどく−スタンダールからピンチョンまで」

これは鉄板で面白いと思って買っておいたアイテム。長らく暖めている間に増補新版が出版されている模様ですが、ふと手に取ってみたところ、やはり面白く、講義録形式も手伝ってスイスイ読了。 ややあらすじ説明が多すぎるきらいはあり、期待していたほど洞察…

「遙かなる山の呼び声」

NHK−BSプレミアムで3月28日放送。山田洋次監督。1980年。 「故郷」の石崎姓ではなく、「家族」の風見姓に戻って、舞台も北海道。「家族」の後日譚らしくはあるものの、3作目にしていきなり「シェーン」へのオマージュという訳の分からない3部…

ポール・セルー 「鉄道大バザール(上)(下)」

村上春樹期間限定公式サイト「村上さんのところ」で、「ポール・セロー(セルー)の『鉄道大バザール』(阿川弘之訳)は旅行記の古典になっています。とても面白いですよ。もしまだお読みになっていなかったら、お薦めします。『でもさ、あの長い旅行から帰…

Cerrone 「You Are The One (Cerrone VII) 」

ユーチューブで聴きまくっていたセルローネ「フックド・オン・ユー」収録アルバムを手元に置きたくてCDを購入。 どういうきっかけで聴き始めたのかにわかには思い出せませんでしたが、イーロン・パズ「ダスト・アンド・グルーヴ−アドヴェンチャーズ・イン…