2014-01-01から1年間の記事一覧

洪自誠 「菜根譚」

大平正芳とか宮澤喜一とか、サラッと漢籍が引用できる人は、爺むさくて教養があって格好いいなと、いつしか思うようになりました。いきなり四書五経というのもハードルが高そうですが、ヤワい解説書では物足りないし、安岡正篤は読む気がしないというところ…

「レコード・コレクターズ11月号」

メモ Frankie Valli & The Four Seasons 「The Classic Albums Box」

「武士の家計簿」

NHK−BSプレミアムで9月26日放送。森田芳光監督。2010年。 未読ですが、そもそも映画化に適した原作(原案?)ではなかったんだろうという気がします。 取って付けたような四文銭の件や、「鯛じゃ鯛じゃ」の演出など、こんな鈍臭いマナーの監督だ…

「弁天小僧」

NHK−BSプレミアムで9月18日放送。伊藤大輔監督。1958年。 弁天小僧というと「白波五人男」。落語「湯屋番」のクスグリ(「音羽屋のやらねぇ役だ」「煙突小僧煤之助」)ぐらいでしか知りませんが、歌舞伎狂言「青砥稿花紅彩画」そのものを観るこ…

「ミスティック・リバー」

NHK−BSプレミアムで6月20日放送。クリント・イーストウッド監督。2003年。 序盤でガッチリ引き込まれるのですが、そこから意外にネマネマとダイナミズムに欠ける展開。脚本の熟度に疑問が残る部分もあり、期待していたほどの完成度はないように…

「選択10月号」

メモ ヒラリーは大統領選「不出馬」に−「女性初」を阻む六つの壁 落日の「松下政経塾」−二万平米の敷地に塾生「十二人」 官邸vs財務省「秋の陣」開戦−「消費再増税」で包囲される安倍 政界スキャン(356)−なぜ安倍は谷垣を選んだのか 追求すべきは「菅直…

伊集院光 「のはなし−にぶんのいち〜キジの巻」

岸本佐知子のエッセイを読んでいるうちに、新旧軽重取り混ぜて日本語のエッセイが読みたくなり色々と狩猟。手始めに新しくて軽いものを。 伊集院光のエッセイのうち文庫化された2冊のうちの1つ。前半部分の「イヌの巻」は在庫切れで入手できず。 もっとあ…

岸本佐知子 「気になる部分」

「ねにもつタイプ」に続いて岸本佐知子(刊行順は逆)。 良くも悪くも普通のエッセイの体は保たれていて、「ねにもつタイプ」のドライな得体の知れなさはないですが、ジワッとくる叙情性もあって、パッケージとしてはこちらの方が楽しめるかも。 本業たる翻…

岸本佐知子 「ねにもつタイプ」

毎日新聞「昨日読んだ文庫」で穂村弘が本作を紹介していて、以前、エッセイ第3作「なんらかの事情」が刊行された際に書評を読んで面白そうだなと思った記憶が残っていたこともあり購入。 文章構成上のパターンも限定的だし、さほど引き出しが多い訳でもない…

坂村健 「毛沢東の赤ワイン−電脳建築家、世界を食べる」

菊地成孔が「物凄い面白い」「『生まれた時からアルデンテ』よりずっと面白い」と紹介していたアイテム。 特に大陸ヨーロッパで「4、5時間にわたり食事をしてお酒を飲」む際などに、連続的に耐えられるネタとしての食の蘊蓄集。 文章上の芸や知的な捻りの…

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

NHK−BSプレミアムで9月3日放送。スティーブン・ダルドリー監督。2011年。 終始あざとさが鼻につく上に、終盤は焦点が分散しながらディミヌエンドしていく感じ。

「レコード・コレクターズ10月号」

本秀康「レコスケくん」の新作(「すべてはジョージのおかげ?の巻」)あり。 メモ Various Artists 「DJ Snowboy Presents The Good Foot - The Soundtrack To His Soho Night」 Harlem River Drive 「Harlem River Drive」

山口晃 「大画面作品集」

子どもの絵本を借りるついでに図書館で。 椹木野衣の寄稿文では皮相的な見方とされていますが、「他を寄せ付けぬ超絶的な技巧」にただただ感嘆するばかり。

みなもと太郎 「風雲戦国伝−風雲児たち外伝<新装版>」

おっこんなアイテムが、と条件反射的に購入してしまいましたが、3年前にPHP研究所から出ていたものに、「手塚治虫との初めての遭遇を綴った『限りなく長い1時間・・・半?』」を新たに加えて、少し判型を大きくしたもの。特段の感想なし。

Neil Gaiman, Sam Kieth, Mike Dringenberg, Malcolm Jones III 「The Sandman vol.1: Preludes & Nocturnes」

何年か前、海外コミックをまとめて読んでいた頃に、アラン・ムーア、フランク・ミラーに続いて、ニール・ゲイマンの作品も読んでみたいという動機で購入していたもの。すっかりモメンタムを失してしまいましたが、やり残した宿題のように妙に気にかかるので…

米原万里 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」

米原万里は、昔、実家にあった「旅行者の朝食」をパラパラと拾い読みしたぐらいでしたが、本書が面白いという情報を聞きつけて購入。大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。 章三(貴族院議員)〜昶(左翼地下活動家)〜万里という米原家三代の系譜は圧巻。フィ…

村上龍 「55歳からのハローライフ」

新刊に飛びつきはしないけれど、文庫になれば漏れなく買ってしまう程度にはW村上世代。 新聞連載向けの戦略なのか、変に鈍くさいタイトルで、あまり期待もしていなかったのですが、これが存外面白い。55歳まではまだ間がありますが、先行きに大きな希望が…

「選択9月号」

メモ オバマ「弾劾裁判」に現実味−NY市場「急降下」を見越す投機筋 韓国カジノの「光と影」−成長産業とは程遠い「賭博場」 「朝日」自滅でほくそ笑む安倍−官邸「報道統制」が進む可能性 政界スキャン(355)−「女性宰相」はいつ誕生するか 安倍の治らぬ…

山口晃 「ヘンな日本美術史」

ちょっと前から、本書と「すずしろ日記(1)〜(2)」が並んでいるのを書店で見かけて興味を惹かれていたところ、サマーリーディング用に思い切って購入(3冊で7,020円也)。 「すずしろ日記」も面白く読みましたが、メインターゲットはどちらかとい…

小澤征爾・村上春樹 「小澤征爾さんと、音楽について話をする」

「『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック」を聴いている時に、書店で立ち読みしたところ、単行本未収録の特別エッセイ「厚木からの長い道のり−小澤征爾が大西順子と共演した『ラプソディー・イン・ブルー』」がとても面白かった(「お…

Various Artists 「『小澤征爾さんと、音楽について話をする』で聴いたクラシック」

小澤征爾・村上春樹「小澤征爾さんと、音楽について話をする」再読の熱気で、YouTube等で色々視聴したりしておりましたが、こんな格好のアイテムがあると知って即座に購入、したところまでは素早かったのですが、出来心でついポッドキャスト「町山智…

ローレンス・ウェシュラー 「ウィルソン氏の驚異の陳列室」

柴田元幸「死んでいるかしら」収録の「他人のフンドシ」で「この1年で読んだなかでいちばん面白かった」と紹介していた本。 お高めの値段にもめげず購入してみましたが、とにかく文章がガチガチに固い。原文も相応に衒学的なんだろうとは思うのですが、第?…

タイラー・ハミルトン/ダニエル・コイル 「シークレット・レース−ツール・ド・フランスの知られざる内幕」

近藤史恵「サクリファイス」シリーズを読んでいる時に勢いで購入したもの。 2009年6月にランス・アームストロング「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」を読んで感銘を受けた後(「ツール・ド・フランスは単なる自転車レースではない。それは試練だ。ツ…

モリナガヨウ 「捃拾帖−東京大学の学術遺産」

新聞の書評で見た直後に書店に寄った勢いでフラフラと購入。日本博物学の父、田中芳男(1838−1916)が60年にわたって貼りまくったスクラップ帳から130点をチョイスして簡単な解説を付してカラーで収録したもの。 チョイスや解説に特に感心する…

池井戸潤 「銀翼のイカロス」

いまひとつエモーショナリティや粘着性に欠けるような気もしましたが、舞台もがぜん大きくなり、小沢一郎や蓮舫までやっつけたりして、半沢歌舞伎好調です。

門田隆将 「死の淵を見た男−吉田昌郎と福島第一原発の五○○日」

少し前から興味があったものの、そのうち文庫化されるような気がして様子見をしていたアイテム。何かのついでについ勢いで購入。 読むのはもう少し先になるかと思っていたのですが、産経新聞の吉田調書報道が実に圧倒的に刺激的(「逃げたと言ったとか言わな…

御厨貴/松原隆一郎 「政治の終焉」

「知と情−宮澤喜一と竹下登の政治観」読了の勢いのままに御厨貴。 シャローでナイーヴな書生論議に走る松原隆一郎を御厨貴が受け止める構図で、丁々発止で盛り上がるという感じではありません。また、2012年末から2013年頭の対談で、安倍政権の無双…

御厨貴 「知と情−宮澤喜一と竹下登の政治観」

御厨貴「知の格闘−掟破りの政治学講義」読んだ直後に、次はこれだと興奮しつつ購入したもの。 本人の語った内容と、他人の評した内容の乖離から読み解いていくというアプローチは刺激的で興味深い点も多くあるのですが、期待が高すぎたのか、深度・拡がりと…

「レコード・コレクターズ9月号」

メモ ゴトウゆうぞう 「ザ・ベスト・オブ・ゴトウゆうぞう・ブルース・ショウ」 Julio Gutierrez 「Cuban Jam Session /Under the Direction of Julio Gutierrez vol.1&2」 ドナルド・フェイゲン 「ヒップの極意」

「のぼうの城」

NHK−BSプレミアムで8月2日放送。犬童一心/樋口真嗣の共同監督。2012年。 諸々ひどかったですが、エンドロールの趣向は良かったんじゃないでしょうか。