2020-01-01から1年間の記事一覧

「新・男はつらいよ」

BSテレ東で4月25日放送。小林俊一監督。1970年。シリーズ第4作。 「脚本は山田洋次、宮崎晃。監督はフジテレビ版『男はつらいよ』の演出を担当した小林俊一」「この映画は<ロケ先>がない。柴又ロケだけだ。いかにあわただしく作られたかがわかる…

「選択6月号」

メモ 世界のキーパーソン/知られざる横顔(121)モンセフ・スラウイ「ワープ・スピード作戦」首席顧問-米国のワクチン開発の全権を握る 「トランプ再選」諦めムードの共和党-死者十万人「コロナ失政」の重荷 感染症学者は役に立ったか?-英国がコロナ…

「アメリカン・グラフィティ」

NHK-BSプレミアムで4月7日放送。ジョージ・ルーカス監督。1973年。 初見の時は出演者陣の大根演技しか記憶に残りませんでしたが、後年作家になるリチャード・ドレイファスと3人の男友達、エピローグでサラッと触れられるポストヒストリー等々、…

村上春樹/川上未映子「みみずくは黄昏に飛びたつ」

図書館活用。フィクションの創作にはもうあまり興味が持てないけれども川上未映子が直線的にグイグイと突っ込んでいて面白かった。 地下一階のテーマ主義が無益というのは非常に理解できますが、地下二階の無意識/シャーマニズムにもあまり興味が湧かず。イ…

三代目三遊亭金馬「三代目三遊亭金馬全集(10)」

図書館活用。収録演目は「転失気」「金明竹」「山崎屋」。録音日時不詳。サゲが古めかしい3本。 「転失気」は「若手がよくやる。明朗に、また素直にやるとおもしろい噺」で「名人三代目柳家小さんがよく演じた」らしい。「花屋の前に隠居のところへ訊きに行…

都築響一編「Street Designe File 03:Voice of AFRICA-南アフリカの偽装ラジオ」

図書館活用。ストリート・デザイン・ファイルのシリーズの中でこれだけ借りられた。 「南アフリカ初の自由選挙、それは1994年のことだった。政府のプロバガンダではない、独自の情報源が人々には必要だった。そして警察の手入れにあっても発見されないよ…

柳家権太楼/塚越孝「権太楼の大落語論」

聞き手・塚越孝が深く話を引き出せていて、これは面白い。浜美雪の消化不良感が解消される。 「談志さんが血気盛んなときに入門してたら、はすっかいな見方の落語家になってただろう。あそこの弟子は全員、そうでした。斜にかまえて、世の中はすっかいに見て…

浜美雪「落語・師匠噺」

図書館活用。文藝春秋の連載がベースとのことで、「落語家の了見」(アサ芸の週刊連載)よりは充実していますが、まだまだ一般向けで内容が薄くて、惜しい。連載媒体の制約というよりはこの人のテイストかもしれない。 文庫化に際して、笑福亭松鶴・笑福亭鶴…

ロザムンド・キッドマン・コックス「世界一の動物写真」

ネイチャー写真賞「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」50周年記念出版だそうですが、絵画的にアーティスティックな作品には関心がないのでやや期待外れ。 ショッキングな「採取される熊胆」(クマからポンプで胆汁を採取している写真)…

大友克洋「童夢」

図書館活用。絶版で入手しにくいコミックが図書館で借りられてとてもナイス。 コンパクトにまとまっていて、これは「AKIRA」超えているのでは。という驚きにピンポイントなのが「三原勇希 × 田中宗一郎 POP LIFE: The Podcast #067 大友克洋作品なら『A…

吉野雄輔/武田正倫「世界で一番美しい海のいきもの図鑑」

図書館再開。緊急事態宣言発令直前に予約を入れていたものを再開初日にいそいそと受け取り。少しずつ日常が返ってくる。 オオタルマワシ格好良い。

「男はつらいよ-フーテンの寅」

BSテレ東で4月18日放送。森崎東監督。1970年。シリーズ第3作。 「<リアルな香具師の世界を差別の世界>を描いた森崎東の脚本が没になり、山田洋次、小林俊一、宮崎晃の脚本で、森崎が監督をした」第3作。「会社がどうしても続けたいというから、…

「レコード・コレクターズ6月号」

メモ 山下達郎「SPACY」 RCサクセション「Complete EPLP -All Time Single Collection-」

田島列島「田島列島短編集ごあいさつ」

「子供はわかってくれない」が良かったので読んでみましたがこちらはいまひとつ。 デビュー作「ごあいさつ」は描画が丁寧で気合の入りが伺えます。 「野鳥島耕作」はちょっと可笑しかった。

小林一彦「NHK100分de名著ブックス/鴨長明『方丈記』」

「へぇ、鴨長明『方丈記』って負け組の自分語りなんだー」という驚きで手にとってみたもの。ものすごく学びが多かった。 大社の御曹司に生まれながら、社会的成功を得られぬまま敗走していく人生。それも単に不遇というよりは、「いつまでも自立できない子ど…

田島列島「子供はわかってあげない(上)(下)」

「水は海に向かって流れる」が好評の田島列島。完結していないので前作のこちらから。 特徴的な話法で描かれるユニークな世界が魅力的で、これは才能だなぁと感じさせます。微妙な画力も分離不可分な感覚。 高野文子の影響を強く受けたと言われてみればなる…

「選択5月号」

メモ 北欧は「感染封じ込め」に強いのか-高福祉国家の意外に杜撰な実態 メッカ発「イスラム圏」感染爆発-人口大国に「次の大波」襲来 米国はコロナで何を間違ったか-最強「感染対策集団」の崩落 プーチン王朝「二重苦」の混沌-原油暴落とコロナで最大の…

「エスケープ・フロム・L.A.」

NHK-BSプレミアムで10月16日放送。ジョン・カーペンター監督。1996年。 「ニューヨーク1997」(1981年)の設定が1997年だから、この辺でいっちょ続編でもつくってみようぜ、というノリでしょうか。 ボケっとバカな映画でも観よう…

ミチコ・カクタニ「真実の終わり」

各方面で評判が良かったので手に取りましたが、読んでる途中でコロナ禍が拡大してうまくフォーカスできなかった。 なぜドナルド・トランプが合衆国大統領になったのか、ポスト・トゥルース時代をもたらしたのはなにか、を政治経済的に分析するのではなく、哲…

「続・男はつらいよ」

BSテレ東で4月11日放送。山田洋次監督。1969年。シリーズ第2作。 見落としていた作品を4K再放送でフォロー。 第1作公開が1969年8月27日、本作は11月15日公開。凄いスピード感。 病院や焼肉屋での寅次郎の狼藉がガラが悪くて良い。源…

「ジョイ・ラック・クラブ」

NHK-BSプレミアムで6月19日放送。ウェイン・ワン監督。1993年。 4人の母親同士の関係や、4組の母娘関係などは意外に描写が薄めですが、母親世代4人のエピソードがエキセントリックでグイグイ見てしまう。 前近代的な祖国から逃れ、自由と成…

「早春(デジタル修復版)」

NHK-BSプレミアムで6月14日放送。小津安二郎監督。1956年。 「東京物語」(1953年)の次作、「東京暮色」(1957年)の前作。 浮気からの夫婦再生よりは宮仕えの悲哀の比重が高め。設定こそ30代ですが、ミドルエイジ・クライシスから…

「レコード・コレクターズ5月号」

メモ 「Herb Alpert is ...」(映画) Matthew Sweet & Susanna Hoffs 「The Best of Under the Covers」 Freddie King 「Blues Journey」 Cortijo Y Su Combo 「Fiesta Boricua」 Cortijo Y Su Combo Con Ismael Rivera 「Bueno, Y Que...?」 Cortijo Y Su …

大崎善生「将棋の子」

「聖の青春」の著者が書いた奨励会のルポ。かなり前に購入してあったものですが、家庭内人口密度が高くて思ったほど読書が捗らない自宅待機に業を煮やし、リーダビリティが高そうな本作を手に。 紙一重で奇跡的に四段に昇段できた中座真(木村一基王位の名前…

オーローラ・クイート/クリスティーナ・モンテス「ガウディ完全ガイド」

図書館活用。彼が指揮した主要な作品は20を数える程度、という外周が分かったのは収穫。大判で写真も豊富。 伊東忠太に大谷光瑞がいたように、ガウディにもエウセビオ・グエルがいた。建築家が名を残すには太いパトロンが必要なのか。 どこまでがモデルニ…

「お茶漬けの味(デジタル修復版)」

NHK-BSプレミアムで5月27日放送。小津安二郎監督。1952年。 ラストの木暮実千代の心境変化もあまり腹落ちしないし、「インティメイトで、プリミティヴで」云々の佐分利信の台詞もとってつけたような感じ。散漫な印象。 淡島千景、上原葉子、津…

「選択4月号」

メモ 世界「コロナ恐慌」の暗黒-経済危機は「リーマン」以上に トランプ再選を阻む「感染爆発」-民主党「医療保険拡充」に高まる支持 世界規模「コロナ情報戦」の醜悪-嘘と謀略が容易に拡散する時代 アジアを襲う「害虫」異常発生-新感染症の次は「食糧…

浜美雪「落語家の了見」

アサ芸の週刊連載をまとめたものなので、浅く軽いテイスト。著者のテイストでもあるのかもしれませんが、インタヴュー素材に対して成果物が見劣る印象。 林家木久扇の入門の経緯とか、古今亭志ん輔の師匠(志ん朝)が降りてきた話とか、橘家圓蔵が語る桂文楽…

ユーディット・シャランスキー「奇妙な孤島の物語-私が行ったことのない、生涯行くこともないだろう50の島」

図書館活用。昔、ピトケアン諸島少女性的暴行事件関係の記事を読んでいて発見したアイテム。 一見、地図だけで写真ないのか!と驚くのですが、それこそがコンセプトで、「著者の遠い世界への想いを駆動力として調査され、まとめられたものであって、居間にい…

Sakerock「慰安旅行」

昔から関心があったサケロック。オリジナル・アルバムだと「ムダ」「サヨナラ」あたりが評価が高く、2枚組ベストもあり、悩んでいたところ。代表曲「慰安旅行」収録の本作が6曲(+シークレット)入りミニ・アルバムでちょうど良さそうだと判断。ジャケッ…